草むら(1889)
フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)
油彩/キャンバス
ポーラ美術館
二本の糸杉とかカラスのいる麦畑とかの思わずよだれのでる大作ではありませんが、落ち着いた品の良い作品です。玄関、リビング、書斎、寝室のどこに置いても、和室でも洋室でも合いそうですね。額縁もいいセンスです。
題材に地面の雑草をチョイスするゴッホって、変わり者と言えばそれまでですが、このどこにでも生えている、何でも無い雑草の存在を描きたかったのでしょう。ゴッホの絵の凄さは、存在感を表現する、のではなく、絵の中に存在させてしまうところにあるのだと感じました。