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静物

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静物(1923)

上山二郎(1895-1945)
油彩/布
兵庫県立美術館

初めて聞く名前なのでググってみると、抽象画家の吉原治良のお師匠さんだった人だそうです。一時期パリで藤田嗣治と同じアパートに住み、影響を受けたとありました。

夜の都会の風景。酒、煙草の煙、テーブル、赤と白のカーテン、時計、街路樹、猫、エッフェル塔、月明かり、都会の女などのオブジェクトが幾何学的に配置されています。これだけいろんな物を画面に入れるとぐちゃぐちゃになりそうですが、バランスがとれていてモダンな雰囲気の漂う作品になっています。
古賀春江も画面の中にいろいろなオブジェクトが入っている作品を多く作っていますが、あちらは幻想的なシュルレアリスム感たっぷりの作品であるのに対して、この作品は身近なものばかりを描いているからか、幻想的な感じは全然ないですね。だから「静物」という題名なんでしょうか。

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