第103回 二科展(五)

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幸尾 螢水

デザイン部門の作品。何といっても象さんの口と足の裏のかわいさがたまりません。背景の柄は日本の波模様(青海波(せいがいは)。でも元々はペルシャからシルクロード経由で日本に伝わったようです。)、象さんの身体の文様は、やはりこれはペルシャなんでしょうか。象というとどうしてもインドのイメージもありますね。でもこの波模様がいかにも和風な感じがするので、和室にペルシャ絨毯を敷いたような、おそば屋さんで食べるカレーライスのような、和洋折衷(この場合は和中東折衷ですね。)な印象を受けます。

 

 

 

 

 

 

Araya Dowsodsai

デザイン部門作品。引っ越しでしょうか・・・。大変ですね。ジャガイモ、プリン、ケーキ、ソファ、うさちゃん、こぶたちゃん、ぴよちゃん、テレビ、ハンドバッグ、タンス、バスタブ、掛け時計・・。さてここで問題です。この作品の言いたいことは何でしょうか。

  1. 一人で生きる女性のつらさとたくましさ
  2. 物のありすぎる現代生活を痛烈に批判している
  3. キャンデーを持っているような年頃の女の子は何の助けにもならない

他に何かありますかね。

 

 

「姫川春景」工藤 幸男

上の段に展示されていたので写真はこれが限界でした。何といっても奥の北アルプスが綺麗。あまりにもくっきりと青と白の二階調に別れているので、手前がアナログで奥がデジタル画のような印象を受けます。このハイブリッド感がたまりません。

 

 

 

 

「夢想樹Ⅱ」嶋田 一子

胞子の舞っている薄暗い森のような、または水中のような感じもあります。手前のこの木だけえらくサイケで目立っています。夢想樹というか生命樹というか、何かしらのパワーがありそうですね。表皮の金色の渦巻き模様が神秘的で格調高い雰囲気を漂わせていて、有機物だらけの世界で金属の異質感がいいコントラストになっています。

 

 

 

 

 

 

 

「季節讃花 ’18-B」小澤 千春

キュビスムが入っているような感じですね。幾何学的で華やかで品があって、それでいて温かみも生命力も感じます。これだけオブジェクトをばらばらにしても、全体のバランスが保たれているのが見事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

「Mの記憶(2)」森 泰秀

ぱっと見たときにまず最初に色の持つエネルギーが眼に飛び込んでくる作品です。しばらく見ていると電子部品とか機械とか工場とか、様々なイメージが沸いてきますが、でも最初に感じた色のエネルギーをいつまでもずっと感じていられるのが一番幸せなんでしょうね。そんなの無理なんでしょうが。

 

 

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