レアンドロ・バッサーノ(1557-1622)
油彩/板
国立西洋美術館
この時代は日本で言うと戦国時代、安土桃山時代あたりですね。この頃には日本にも地獄絵図なるものはすでにありましたから、どこに行っても天国と地獄という人生の賞罰の概念はあまり変わらないのでしょう。
上の段に行くほど天国、下に行くほど地獄です。これも変わりませんね。上段にはお坊さんや偉人、中段には学者や上流家庭、下段で悪魔に襲われているのは庶民のようです。あからさまな差別意識ですね。これも現代と変わらないような気がします。
現実には、聖職者による子ども達への性的虐待のニュースや役人のスキャンダルも多いので、逆でもいいような気もするのですが、そんなことを考えつつじっくりと観賞するとまた面白いかも知れません。