あ、いいな、とまっさきに感じたのはこの浴衣の色柄なのですが、でもやはりこのモデルさんが綺麗だから浴衣が映えているんでしょうね。
この太い額縁が、まるでこの砂浜への出入り口のように感じられて、スティーブン・キングの「ダークタワー」の一節を思い出してしまいました。あれは異界へのドアがこうやって開くんですよね。写実画でありながら、この額縁の効果でシュールレアリスムのような印象も感じてしまう作品です。
都会の夜景、車窓の風景、浜辺で見るさざ波。どれも大好きな景色ですが、この中で見ていて一番飽きないのはさざ波です。遙か向こうの水平線に無限を感じるからでしょうか。
前作と同じモチーフですが、今作はさらに寄っています。この手前のこんもりとした小山が独特で、何かを象徴しているように見えて仕方がないのです。さらに若干ぼかし目のタッチが夢の中にいるような、既視感のようにも感じて、この作品もまたちょっとシュールレアリスムっぽく感じるのです。
この二匹の狛犬がどちらもにこやかで、見ているうちにこちらまでうきうきしてくる作品です。左側が口を開けてにこにこ、右側がにんまり、と言った感じです。
どういう情景なのか最後まで解らず、首をひねりながらしばらく見入ってしまいました。わたしには瀕死の家畜のそばで女性が勝ち誇って踊っているように見えてしまうのですが、それだとタイトルと合わないんですよね。なんか面白いです。