小林孝亘(1960- )
油彩・綿布(パネルに貼付)
東京国立近代美術館
初めて見た小林孝亘の作品は確か潜水艦の絵だったと思いますが、あのシリーズには特に惹かれず、惹かれるようになったのは犬を描いた作品あたりからです。最初はCGっぽく感じて、でも冷たくなく、少しコミカルな感じが印象的でした。
大好きになったのはこの作品のように木漏れ日が前面に出てきてからです。あとは作品の横に掲示されていた作者の言葉も印象的でした。確か「存在を描きたい云々」と書かれていて、画家ってそんな哲学的なことを考えて描いているのかと感心した覚えがあります。
この作品は比較的前期の作品のようですが、近年の森を描いた作品などは、このアーティストはもう解脱とか達観とかしてしまったのではないかと感じるほどのものになっています。