宮島達男 クロニクル1995-2020

最終更新日


2020年9月19日から12月13日
千葉市美術館

コンピュータプログラムのシミュレーションで、ライフゲームというものがあります。これは生命を単なるドットで表現していて、周囲にドットが集まれば新しくドットが誕生し、過疎化すれば死滅し、過密になっても死滅する、そういうシミュレーションです。それをちょっと思い出しました。

Innumerable Life / Buddha MMD-03 2019
発光ダイオード、IC、電線、スチール

宮島達男のライフゲームの主役はドットではなくデジタルカウンターです。この合計2500個あるデジタルカウンターのそれぞれが異なる速度で1から9まで変化します。0はなく、1が誕生、消灯が死を意味しているのだそうです。ちなみにこのもっと大きい作品が、東京現代美術館常設展の出口の部屋で展示されています。

接写!

この一つ一つのデジタルカウンターの数字の移り変わりに生命と言うものを感じとることができるかどうかが、この一連の作品に共感できるかどうかの分かれ目なのでしょうが、わたしは今のところほとんど共感できていません。同じようにライフゲームのドットにも共感はできていません。
でも以前このブログで紹介しましたが、さかぎしよしおう作品も最初は「なんじゃこりゃ」状態だったので、コンセプトさえ理解できれば、いずれじわじわと共感が湧いてくるのかも知れません。

C.T.C.S. Flower Dance no.4 2017
発光ダイオード、IC、電線、鏡、スチールパネル

それから、これは撮影不可でしたが、設置されているパソコンに、自分があとどのくらい生きたいかという残りの寿命を入力すると、モニタの内蔵カメラで撮影された自分の画像が正面の壁に大きく映し出され、その上に残り寿命の数字がカウントダウンされるという作品もありました。
もう一つ、これも撮影不可でしたが、真っ暗な部屋でまたたく星空のごとく数字がカウントされている作品もありました。わずかながらもこれが一番共感できたかも知れません。

usr@redtabby

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください