能面 長霊癋見(ちょうれいべしみ)
能面 長霊癋見
宮田筑後 作
木造彩色
江戸時代・18世紀
東京国立博物館
お面はいいですよね。能面に限らず、何とも言えない味があります。見る方向や光の加減によって表情が変わるのです。この能面も正面からこのように見ると、顔の各パーツが際立っていて力強い印象を受けますが、これに演者の所作が加わると様々な顔の表情に変化するのでしょう。
この能面の名称の由来ですが、口を一文字に固く結ぶことを「へしむ」と言っていたそうで、そこから転じて「べしみ」になったのではないかと言われているようです。