プロヴァンスの風景
プロヴァンスの風景(1879-1882)
ポール・セザンヌ(1839-1906)
油彩/キャンバス
ポーラ美術館
近代絵画の父として紹介されることの多いセザンヌです。どこら辺が父なのかということをこれから説明します。まずはモネやルノワールらとともに印象派グループの一員として活動をしていました。モネやルノワールはそのまま亡くなるまで印象派の画家として活動しましたが、セザンヌは印象派の絵画表現に飽き足らずにグループを去り、さらなる表現を追求していったのでした。簡単に言えばこういうことです。
この作品などは短い規則的なストロークで色調を変えて描いています。また果物を描いた作品などでは、異なる視点から見たオブジェを同じ絵の中に入れることもやっており、すなわちこれまでの遠近法の破壊ですね、これは後のキュビスムに影響を与えたと言われています。あと自画像などでは塗りこぼしのキャンバスの白地を使って表現をした作品などもあります。ゴーギャンやゴッホもセザンヌの絵画を研究しており、当時若手のエミール・ベルナールとは書簡を交わすほどの深い親交があったとwikiに書いてありましたw。
(ちなみにwikiでは他の画家の頁に比べて、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホの4氏の頁だけはかなり情報が詳細ですのでお時間と興味があればぜひご覧ください。)
セザンヌ作品は上野の国立西洋美術館や、今は建てかえのため休館していますが、八重洲のブリヂストン美術館にも名品がありますので、機会がありましたらぜひ見に行かれると、日頃の嫌な思い出をつかの間だけですが、忘れることが出来ると思います。