第14回 春季二紀展(3)
段ボールに仕舞った記憶を引っ張り出しているのでしょうか。段ボール、ブラウス、布きれ、色合いが目に心地よい作品です。
ベースは木彫りのようですが、所々布きれでパッチワークが施されています。神獣の名にふさわしい神々しさです。
様々なシンボルが印象的な作品。あれこれ考えずにぼうっと眺めているといい感じです。
一昔前に廃墟ブームなるものがありましたが、この情景もその感覚に近いでしょうか。なぜこのような朽ち果てたものに魅力を感じてしまうのか。分析しようと思えば色々出てくるのでしょうが、魅力を感ずるままにとどめておくのが健全のような気もします。
化石のように描かれたふぐと、住宅街の錆びれた感じが印象的です。でも大阪の人なら新世界のふぐの看板を思い浮かべてしまうのかも知れません。
土と木の匂いが漂ってきそうです。ああハイキング行きたい、山のぼりに行きたい。アウトドア欲をそそる作品です。