第103回 二科展(四)
は虫類や猫の瞳の虹彩のように見えます。森の中にいるようなイメージも受けます。真ん中の線から横に伸びている無数の細い線が菌糸のようにも見えて、ちょっとぞわぞわときます。瞳にみえてしまうのは四辺に薄い赤青黄の色が配置されているからでしょうか。ずっと見ていても飽きません。
抽象画が続きます。何もすべての作品を言葉で説明する必要などないのですが、いやむしろ言葉などで作品のイメージを限定するべきではないのかも知れませんが、でも自分は一体この作品のどこに惹かれたのだろう、何を良いと感じたのだろうと思うと、それを解明せずにはいられないのです。病気ですかね・・。
この作品も心地の良い作品です。どこが良いのでしょうか。グレー、ベージュ、茶色の色のバランスでしょうか、面積、図形のバランスでしょうか、地図のイメージもかすかにありますね。これが絵画ではなく、絨毯の柄や牛の柄であっても、思わずぼうっと眺めてしまうだけの魅力があるのでしょうか。それともこうして額縁の中に収めて領域を限定したからこその魅力なのでしょうか。
背景の霞んで不明瞭になった光が何とも言えず綺麗です。思わずこの背景だけを呆然と見続けてしまいます。女性の容姿はかなり魅力的に描かれているのですが、にもかかわらずその存在感を消すように、かなり暗めに描かれています。背景よりも目立たせたくない、という感じを受けますね。よく近づいてみないと解りませんが、この作品はマティエールが何とも言えずに良い感じです。
一転してかなりのエネルギーを感じる作品。一目見てシャキーンとしますね。ひょっとして狙われているからですか? タイトルがタイトルですからね。
デザイン部門の作品です。数学のマンデルブロー図形とかオートマトン図形のような感じがありますね。万華鏡を除いたときのような、顕微鏡で細胞などを観察したときのようなイメージもあります。綺麗、というのとはちょっと違うような気がするのですが、他に言葉が見当たらないのです。
問1 食物連鎖、一番強いのは誰?
答・・・みんな仲よくすること?
うーん、どうなんでしょう・・。答えはこれで合ってるのでしょうか。問1以降の問答を見てみたくなります。ワニとワニを引っ張っている女の子の姿が可愛いです。