RICHO GR2買ったよ!!
もっと綺麗に撮りたい!!
コンデジはいままで RICHO の GR DIGITALⅢ を愛用してきました。出かけるときには常にバッグの中に入れ、機能面や操作面さらには画質面においても特に不満を感じることはありませんでした。
しかしこのブログを始めてから、次の不満が出てきました。
不満なのは・・・
1.絵画を撮影すると台形に歪んでしまう
いつも背面の液晶表示をみながら撮影をしているのですが、壁に掛かっている絵画を手持ちで傾かせず正確に撮影するのはかなり大変です。画面の水準器表示にもちゃんと合わせているのですが、GRDⅢの水準器は水平しか検知せず、アオリ方向(上下の傾き)に傾いてしまっているので台形に歪んだ画像になっているようです。(本来は三脚を使って撮影するのがベストなのでしょうが、絵画の前でそこまで本格的な撮影をするのは他のお客さんに迷惑なので、写真撮影OKの美術館であっても三脚とフラッシュは禁止されています。)
2.ガラスケースに周りの照明等が映り込んでしまう
ウェブで調べてみるとガラス面の映り込みにはPLフィルタが有効とありました。一眼デジカメも持っていますが、PLフィルタは空や緑を綺麗に写す用途としてしか使っていなかったので、そういう使い方があるというのは知りませんでした。あとは板か何かで光源を遮るという手もありますが、美術館ではさすがにこの手は使えません。
解決策はなにか?
1.の解決にはアオリ方向の水準表示も可能な機種への変更が必要、2.の解決にはPLフィルタを付けるしかなさそうです。
PLフィルタは GRDⅢでもアダプタを介せば付けられますが、メーカーではアダプタはすでに販売終了になっており、amazonで中古販売はあるもののかなりプレミアが付いています。仮に手に入れたとしても1.は解決できないので、つまるところアオリ方向の水準表示が可能な機種を買うしかありません。
さて、ここから機種が決まるまでに丸3日悩みます。
カメラ沼の縁でうろうろと
1.コンデジ
後継機種であるGR2はアオリ方向の水準表示も可能です。アダプタを介せばPLフィルタの装着もできます。本体サイズが若干大きくなったようですが、ほぼ同じ形状なので操作方法もそれほど変わらないでしょう。レンズも単焦点28mmでこれも変わらず。ただGRD3では開放値がF1.9でしたが、GR2ではF2.8に変更になっています。暗いところは苦手になったのかなと調べてみましたが、その代わりに撮像素子がAPS-CになりISO感度が上げられるので問題ないようです。
他のコンデジで候補になったのは、ほぼ同じサイズ、同じ性能と思われるFUJIFILMのXF10。こちらは2018年8月発売です。最新機種の方がよさげですが、同じAPS-Cなので画質にそれほどの違いはないと思われ、それならば使い慣れたGRシリーズの方が良いような気がします。バッテリーも同じものが使えるとのこと。ただ価格は最新のXF10のほうが1万円くらい安いようです。
2.ミラーレス一眼
GR2よりは確実に本体サイズがでかくなりますが、やはりレンズが交換できるというのは魅力です。小型のミラーレス一眼にパンケーキレンズ程度ならば、常時バッグに入れて持ち歩くのも苦にならないでしょう。FUJIFILM X-E3、X-Pro2、LUMIX DMC-GX7、SONY α6500、OLYMPUS PEN-F、CANON M6・・ああ、よだれよだれ。どれも良さそうですね。ほとんどの機種はアオリ方向の水準表示に対応しているので、当初の要望も十分に満たします。
3.フルサイズ一眼
ちょっと気になってPENTAXの最新機種を見てみたら、K-1というなにやら異種格闘技戦のような型番のフルサイズの機種が出ているじゃありませんか。ああ、カメラ沼からしばらく遠ざかっているうちに世の中はずいぶんと進んでいたんですね。これでいま使っているK-5とサイズが同等だったりしたら買っちゃおうかな、とも思いましたがさすがにデカかったです。K-5が700g程度、K-1は1000gですからね・・。いやいやいや、そうじゃないです。コンパクトでバッグに入れて日常持ち歩ける機種を探していたのでした。だからカメラ沼は怖い。ぼうっとしていると引きずり込まれます。
で、買ったのは?
後継機種のGR2でした。ミラーレス一眼も非常に魅力的だったのですが、あれもいい、これもいい、と目移りしているうちに疲れてしまい、操作方法も慣れていて、バッテリーもGRDⅢのものが共通して使えるGR2が一番無難な選択でした。幸いアダプタに適合したサイズのPLフィルタも持っていたので安く上がりました。
で、使い心地は?
1.サイズ感
比べてみれば確かにひと回りほど大きいですが、手に持ってみると全く気になりません。ただ問題は純正のケースです。同時に購入したのですがフタの磁力が弱すぎて、さらにGRDⅢのケースのようにボタンで引っかかる構造にもなっていないため、しっかりと閉じずにパカパカと開いてしまいます。設計ミスじゃないかとも思いました。何日か使用して革が柔らかくなってくると一応ぺたんとくっつくようにはなりますが、でもやはり吸着力は弱いです。ボタンをなくしてコストダウンしたのかも知れませんが、これだったら200円くらい価格が上がってもボタンは付けておくべきでしたね。使いにくいことこの上ないです。
2.操作感
AELレバーボタンが付いたのと、側面にEffectボタンというものが付いた、というのが大きな違いです。AELは今までシャッター半押しで操作していましたが、レバーボタンでも操作可能になりました。Effectボタンはまだ使っていません。あとは再生ボタンが+-キーの下に移動、十字キーは独立から合体に変更、どちらも使い勝手は良好です。総じてGRDⅢからの移行で操作に違和感を感じることはありませんでした。
3.機能
一番の違いは撮影時のレスポンスです。AF速度がGRDⅢと比べて実感できるほど改善されています。他機種ではもっと速い機種もあるのでしょうが、これはちょっと感動ものでした。背面液晶での撮影画像の再生表示速度もより軽快になった、というかタイムラグはゼロになっています。
アオリ方向の水準表示。便利です。背面の液晶表示で被写体を確認しながら撮影するよりも、正確でスピーディな撮影が行えます。ただしあくまでも今までと比べてであって、手持ち撮影で見た目に狂いのない正確な撮影は無理なのだと納得しました。若干のゆがみや傾きは仕方がないですね。
ちょっと面白かったのがクロップという機能。単焦点28mmながら本体内で35mm、47mmの画角に変換してくれます。表示もこの画角でリアル表示されます。ただし、あくまでも本体内でトリミングされるだけなので、この機能を使う場面はほとんどないと思われます。
4.画質
撮影画像をPC画面で確認して実感しました。白とびせず黒つぶれしないダイナミックレンジの広さ。当たり前ですがこれはAPS-Cの画質です。でかい一眼レフではなく、コンパクトカメラでこの画質の写真が撮れるのは感動の一言です。もっともすぐこの感動にも慣れてしまうのでしょうが。
懸念だった暗所での撮影ですが、F1.9からF2.8とレンズが暗くなったことによる影響よりも、撮像素子がAPS-Cになったことの影響のほうが遥かに大きく、ISOを上げてもノイズが気にならないので、結果として今までよりも綺麗な写真が撮れるようになりました。
5.PLフィルタの効果
結論から言うと美術館内での撮影では、ガラスケースへの写り込みの改善はほとんど実感できませんでした。作品の掲示環境によっては効果のある場合もあるのでしょうが、あまり期待はしないほうがいい、というのが結論です。これはきっぱりと諦めました。アダプタの取り外しも面倒ですしね。
コスパ最高、買って正解でした、所有する喜び、etc..
これまでとほぼ同じ形状なので、眺めてみたところでとくに新鮮味はありませんが、撮影時のレスポンスは軽快だし、画質にも十分満足です。買って正解でした。コスパ最高?
同じような悩みをお持ちの皆様にも自信を持ってオススメできるカメラですが、来春2019年の春にはGR3が出るらしいので待てるのならば待ってみてもいいのではないでしょうか。手ぶれ補正機能が付くそうです。でも欲しいときが買い時だとも言いますが・・w。
付記
以上です。詳細な比較画像や機能はググれば山ほど出てくると思いますのでそちらをご覧ください。
そもそもブログを始めた当初はこれほど本格的に写真撮影などやるつもりではありませんでした。風景でも美術鑑賞でも同じ事ですが、パソコンの画面ではなく自分の目で実物をじっくりと見るべきです。
とは言いながらも、やはり撮るからには綺麗に撮りたいっ!!、人間にはこのような向上心が半ば本能的に備わっているのだな、とつくづく実感したこの1週間でありました。
おしまい。