第72回 二紀展(一)

最終更新日


2018年10月17日から10月29日まで
国立新美術館
「青いテーブル」北 誠一

各人各様の表情とポーズと色とりどりの衣装。よく見るとシュルレアリスムのようでもあるのですが、全員の濃いキャラクタの方に目が行ってしまってそんなことは全く気になりません。でも題名はあくまでも「青いテーブル」なのです。もしかすると主役は青いテーブルなのかも知れない、そう考えると意識がこれまでの全員のキャラクタから青いテーブルの方に移動します。この意識の動きに依っても作品の見え方が違ってくるのです。面白いですね。

 

 

 

 

 

「文月の頃」加野 尚志

やっと涼しくなってきて、あたりにコオロギの鳴き声が聞こえ始める頃。月明かりに照らされながら、その月を見上げる。街灯だらけの都会では感じることが出来ない情景です。

 

 

 

 

 

 

「Seeding」株田 昌彦

大航海時代ならぬ大航空時代ですね。物理的にはどうか知りませんが、感覚的にはこれだけ羽根があれば何とか飛ぶような気がします。上部の船体構造は思わず息をのむほどの描き込みよう。くじらさんの反り具合に萌えます。

 

 

 

 

 

「明日はきっと・・・」大槻 和浩

ぱっと見は少し不気味な感じがするのですが、よく見ると目は明るく澄んでいるし、口元も穏やかで、タイトル通りの心境を感じさせる表情です。はて、この不気味さを感じさせる要素は何なのであろうと探りながらじっと見ているうちにそんなことはどうでもよくなり、抽象画の中に目鼻口だけ写実で描き入れたようなこの作品が何やら心地よくなってくるから不思議です。

 

 

 

 

 

 

「約束の地2018(新たなる旅)」高橋 勉

バベルの塔のようでもあり、ノアの箱船、進化論、文明の歴史、などなど。次から次へと様々な印象が湧いてくる作品です。手前の象さんが背後のアトラクションのガイド役をしているようにも見えて面白いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「生命(いのち)の残像2018」山崎 哲一郎

植物、貝、魚、トカゲ、猿人。ある一時期には元気いっぱいに動いていた生命が、いまはみんな干からびて画材のキャンバスにへばりついている。でもよく見るとみんな目と口がにこやかなのです。悲壮感の無い、温かみのある化石標本ですね。実在感たっぷりのマティエールが味わい深いです。

 

usr@redtabby

シェアする

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください