第74回 行動展(3)
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遠目で心地よいゴテゴテ感を感じました。近づいて見ると、紙をこよりにして並べてあったり、錆びた鉄板が貼られていたり、段ボールらしきものも使われています。
また少し離れて見てみると、中央に教会がある西欧の街を逆さに見ているような印象も受けました。灰色がユトリロの空っぽいんですよね。
見れば見るほど味が出てくる作品ですが、複雑過ぎて家の中には飾りたくない感じです。カフェで珈琲を飲みながらぽけーっと眺める、もっともぽけーっと眺めている内にどんどん引き込まれていってしまうので全然くつろげないですね。展覧会で見るのが一番良いのかも知れません。
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打って変わって非常にビビッドな作品です。ラッセンが抽象画を描いたらこんな色合いになるのかな、なんて思いました。
世の中に初めて蛍光ペンが登場した時のことを思い出します。わたしは小学生でした。光る色の帯が面白くて、重要ではない箇所にも嬉々としてマーキングしていました。色の持つ力というか、エネルギーって凄いですね。
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こういう屏風とかふすまとかがありますが、わたしは無駄なゴージャスさを感じてしまってだめなのです。でもこうしてシンプルに並んだ状態で見ると心地よく感じます。視点の移動によって自分の心境が変化するさまをスムーズに感じることが出来てとても愉しいです。
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前作からさらにパワーアップしています。
オアシスを求めて旅立つ感じが素敵です。
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あとは背中にいっぱい付いているプラグで映画「マトリックス」を思い出しました。主人公のネオが養育ポッドの中で外すあれです。やっぱり生物って人間だけじゃないんだから、全ての生き物が養育ポッドで育てられているという設定もありですよね。
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飽和状態のエネルギーがついに決壊したようなイメージです。あとはロールシャッハテスト、爆発、噴火なんかも感じます。
崩壊の美学ですね。美しい。
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紙を寄せて盛り上げ、しわを作っているように見えます。でも近くによって見てみると・・。近くで見ても、これはしわなのか、しわに見せて描いているのか区別が付かない箇所があります。